Nソウルタワーとは、大韓民国の南山(ナムサン)の頂上付近に建つ塔である。ソウル特別市龍山区の南山公園内に位置し、旧名は「南山タワー」であった。この影響で「南山タワー」と呼ばれる事例も見られるものの、これは公式の名称ではない。また、Nソウルタワーは通称であり、この塔はニュース専門テレビ局のYTNが所有しているため、正式名称はYTNソウルタワーである。ただし、通例として「Nソウルタワー」と称されるため、本稿でも以降は、Nソウルタワーの表記で統一する。
概要
沿革
- 1971年 - 非公開の電波塔として完成。
- 1972年 - KBS、MBC文化放送、TBC東洋放送のテレビ電波の送信を開始。
- 1980年 - 一般公開が決まり「南山タワー」として開館。
- 1990年 - 来館者が1000万人を突破。
- 1991年 - SBSのテレビ電波の送信を開始。
- 2000年 - 所有権がYTNに移行。
- 2001年 - 来館者が2000万人を突破。
- 2005年 - 全面改修し、併せて「YTNソウルタワー」への改名も実施し、通称「Nソウルタワー」として再開館。
建物
Nソウルタワーの所在地は、ソウル特別市 龍山区 南山公園ギル 105(龍山洞2街)である。塔の高さは236.7 mである。南山の高さは243 mなので、海抜からの高さは479.7 mである。この塔はソウル市内の各所から見えて、夜にはライトアップされた姿が浮かび上がる。テレビ・FMラジオ送信などを目的とした総合電波塔として建設されたが、展望台からはソウル市内を一望でき、気象条件が良ければ、西の方向のインチョン方面に黄海も見えるなど眺望が望め、観光地としても利用されている。なお、ドラマ「美しき日々」のロケ地に使用された事でも知られる。一方で、ソウル市内中心部であれば、多くの場所でNソウルタワーが見えるため、ソウル市内中心部におけるランドマークとして方向を知る際にも利用できる。
施設
- 展望台-海抜378.7 m。1 - 5階。本館からエレベーターで昇る。
- 本館
- 地球村民俗博物館
- 立体映像館
- 幻想の国
- 食堂
- 回転展望レストラン-展望台5階
- スカイ回転レストラン-展望台1階
- 緑の香り
- ホール食堂街
アクセス
Nソウルタワーに行くためには、南山を登らねばならない。登山道を使えば、南山の麓からは徒歩でのアクセスも可能である。また、南山の麓と山頂を結ぶロープウェイである南山ケーブルカーが運行されているため、これを用いれば容易にアクセスできる。もちろん、南山への登りはロープウェイを利用し、降りは徒歩といった選択もできる。なお、付近の道路の関係で、南山ケーブルカーの山麓側の乗り場へは、地下鉄4号線の明洞駅で下車すると近い。
放送施設としてのNソウルタワー
※チャンネルは大韓民国の基準で表記。
地上デジタルテレビジョン放送送信設備
デジタル放送では、親局を冠岳山に移したため、Nソウルタワーの放送施設は中継局に当たる。しかし出力は送信周波数が高いため、Nソウルタワー局の方が大きい。物理チャンネル番号は日本のチャンネル番号 1であり、日本の13chが韓国の14chに相当する。
地上アナログテレビジョン放送送信設備
いずれも大韓民国内のトリを飾る形で2012年大晦日午前4時を回った時点で、アナログ放送電波は完全停波し、大韓民国はデジタル放送への移行を完了した。停波式典はKBSの施設で行われた。
- SBSテレビは 10 kHzオフセットあり。
FMラジオ放送送信設備
地上波DMB放送送信設備
脚注
関連項目
- CJグループ - 2005年より傘下のCJ Foodvilleが改補修契約を請け負っている。
- 東京スカイツリー - こちらも東武鉄道グループが所有して在東京の放送事業者に送信設備の場所を貸すという形式が類似する。
外部リンク
- Nソウルタワー(朝鮮語)
- 南山公園(日本語)
- 南山ケーブルカー(日本語)




![ゆんフリー写真素材集 No. 4764 Nソウルタワー [韓国 / ソウル]](http://tmyun.com/jpeg/yun_4764.jpg)